うつは薬では治らない (文春新書)

今月読んだ本(2010年5月刊)。目黒の有隣堂で購入。
うつ病のジャーナリストが書いたうつ病治療の真実、というと格好いいが、うつ病患者は当事者であっても専門家ではないわけで、どこまで真に受けて読めばいいのか、少し身構えながら読むべき本だと思う。
その構えができずに素直に聞き入れてしまううつ病患者には危険すぎて読ませられない本。
いいことも書いてある。元の状態に戻るのが完治ではない、元に戻ったら再発の危険性が高いから違うところに進まなくてはならない、という内容には納得できた。
ただ、SSRIは危険、製薬会社の宣伝にだまされるな、という主張が強すぎてどうかと思う部分もある。本当にその薬が合っている患者さんがいて、効いているケースもあるのかもしれない。でもこの本ではそんなことは考えずに、効果の少ない副作用ばかりが欧米では問題視されている薬が、厚生労働省と製薬会社の働きかけで医師によってバンバン処方されて、うつ病患者を大量に生産している、という警告になっている。パキシルがどうなのか、っていうのは私も思うところはあるが、主張が前面に出すぎていて説得力にかけるというかなあ。
全体を通して、一冊の本としてみると文章がうまくないのか、主張の仕方がうまくないのか、一流の人の書き方ではないな、と思った。役立つことも書いてあるけど、定価で買うべき本ではなかったかな、という読後感。
以下、表紙折り返しより転記。
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うつは薬では治らない
「うつは投薬と休息で数ヶ月で治る」―しかし、実際には薬が効かず何年もうつに苦しんでいる人が大勢いる。なんと「夢の抗うつ薬」が認可されてから十年で日本のうつ患者は百万人に倍増したのだ。うつ歴十二年のジャーナリストが全てを書く。
うつは薬では治らない (文春新書)うつは薬では治らない (文春新書)
上野 玲

文藝春秋 2010-05
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